のし餅とは?切り餅の違いや食べ方などを紹介

のし餅

のし餅は、伝統的な手作りの感触と、地域に深く根ざした多彩な食文化により魅力的な存在です。

この記事では、のし餅についてや、切り餅の主な違い、食べ方などについてご紹介します。

ご家庭で、のし餅をより楽しむためのポイントとその魅力を一緒に探ってみましょう。

のし餅とは?

のし餅とは、餅つきで作られたお餅を、平らに広げて板状にしたものです。

日本の年末では、お供えとして用いる鏡餅を作る際に余ったお餅を利用して、のし餅を作るという風習があります。

名前の「のし」は「伸ばす」「広げる」という意味があり、その名の通り薄く均一に伸ばして仕上げられます。

つきたてのお餅は柔らかいので広げやすく、また、薄く広げておくことで、保存しやすいですし、食べる時にも使いやすいので、のし餅のように薄く広げた形状でよく利用されます。

のし餅と切り餅の違いは?

のし餅と切り餅は、形が違うだけで、どちらも同じお餅です。

(一年中売っている市販の切り餅との比較ということなら、形状だけではなく味や食感も違うと思います)

簡単に言うと、のし餅を切ったものが、切り餅です。

のし餅は、広げた板状のままの状態で、必要に応じて好きな大きさに切り分けて使います。

それに対して、切り餅は、のし餅を小さく四角にカットし、すぐに使用できる状態になったものです。

また、東日本では板状ののし餅が主流ですが、西日本では丸餅が好まれることが多いと言われています。

これは、地域の食文化の違いが影響しています。

のし餅の作り方とその大きさ

のし餅を作る際には、1升(約1.5kg)のもち米を使ってお餅をつくことが多いです。

つきたてのお餅を、1.5~2cmの厚さの板状に均一に広げます。

厚みなどで大きさが変わってきますが、だいたい30cm×40cm前後くらいの大きさになります。

のし餅というと長方形のイメージですが、正方形に作る場合もあるようです。

 

家庭用の餅つき機を使用して少量を作ることも可能ですが、伝統的には大きな臼と杵で大量に餅を搗き、まとめてのし餅を作ることが一般的です。

年末には家族や親戚が集まり、一緒に餅つきを行いながらのし餅を作ることは、日本特有の美しい風習の一つです。

 

のし餅作りを手軽に楽しむなら、餅つき機が便利です。

蒸すための水と、もち米をセットすれば機械がお米を蒸らしてその後お餅をついてくれるので、待っているだけでできあがりますよ。

できたてを食べる場合は、すぐに食べる分を取ってから、残りを薄くラップや袋などに広げ、涼しい場所で冷やし固めればできあがります。

わが家ではよく、年末に家族でのし餅を作っていました。

のし餅を作る日は、お昼ご飯ができたてのお餅、というのが恒例でした。

のし餅の保存方法とカットのコツ

のし餅を保存する際は、お餅がまだ柔らかい時に事前に切り目を入れておくと、後で取り扱いやすくなります。

お餅が硬くなった後に切る必要がある場合は、包丁を熱湯で温めてから使うと、滑らかにカットできるため便利です。

この作業にはかなりの力が必要ですから、硬くなってしまった場合は力のある人に頼むとよいでしょう。

市販の冷凍のし餅をカットする際は、完全に解凍せずに少し硬い状態で切ると、より安全に作業を行うことができます。

切った後ののし餅は、個別にラップして冷凍庫で保存すると、必要な時に必要な分だけ取り出せて便利です。

のし餅の美味しい食べ方とアレンジ方法

のし餅を切り餅に変えたら、様々な食べ方が楽しめます。

基本の焼き餅としては、醤油をつけたり海苔で巻いて食べるのが定番です。

また、納豆と大根おろしと醤油を混ぜたものをまぶして食べるのも人気があります。

 

のし餅は、お雑煮に入れると、冬の寒い朝にピッタリの温かい料理になります。

お正月にはこの食べ方が定番人気です。

お蕎麦やうどん、ラーメンに入れても美味しいですね。

焼いた香ばしいお餅を入れる場合と、レンジで柔らかくしたお餅を入れる場合では、香りや食感が異なるので、それもまた楽しいです。

 

甘い味付けが好きな方には、こちらも定番ですが、あんこやきな粉をまぶしたお餅や、お汁粉がおすすめです。

砂糖醤油に付けるのもおいしいですよ。

黒蜜をかければ、一層和風のデザートとして楽しめます。

のし餅の多様な種類

のし餅は、白いタイプだけではなく、多彩なバリエーションがあります。

黄色いキビ餅や緑のよもぎ餅、豆の入った豆餅、黒糖を混ぜ込んだ砂糖餅など、色とりどりの種類が特徴的です。

地方によって異なるのし餅を楽しむことができるため、新年にはさまざまな種類を試してみるのもよいでしょう。

まとめ

のし餅は、年末の日本の伝統行事において欠かせない要素です。

家族や友達との餅つきは、楽しみながら素晴らしい思い出を作るイベントです。

大きなのし餅も、カットして冷凍保存しておけば、長持ちするので年中食べることができますよ。

のし餅は、焼いて食べたり、お雑煮に入れたり、甘いトッピングを加えたりと、様々なアレンジが楽しめます。

これらは食卓に季節感を加え、日常に特別感をもたらします。

日々の食事に取り入れることで、のし餅の魅力を一年中味わうことができます。